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地域・歴史・文化


古墳時代の鍛冶工房跡が2軒発見される
串良の川久保遺跡

鹿児島県文化振興財団埋蔵文化財調査センターでは、発掘調査の成果の展示及び公開を行っています。
川久保遺跡の現地説明会は、平成26年12月20日に行われました。
川久保遺跡は鹿屋市串良町細山田にあります。
古墳時代に関する発見では、約1400年前の古墳時代の集落跡(18軒)から、鍛冶を行った工房跡が2軒発見されました。
出土した遺物の違いにより、それぞれの工房に異なる役割があったことが明らかになっています。
一つは鉄の精錬で、もうひとつは鉄製品の制作という役割です。
鍛冶工程の役割の違いがわかる工房跡が複数発見されたのは、鹿児島県内では初めてのことです。
平成26年12月19日の南日本新聞によりますと、
精錬工房跡からは、鉄くずや鍛冶炉に風を送る鞴(ふいご)の羽口が20個ほど出土しました。
羽口は長さ約15センチ、口径1~2センチほどの円筒形、他には高坏の脚を転用したとみられるものもありました。
鉄を製品化する工房跡からは、下敷きに使った金床石や直径1センチ以下の鍛造剥片などが出土しました。