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「文化噴火」から200年の諏訪之瀬島も火山活動

鹿児島県の桜島は、平成26年で、大正噴火から100年を迎えます。
鹿児島県の諏訪之瀬島にある御岳火山は、文化噴火(1813年)から201年を迎えました。
南日本新聞(平成25年10月18日)によりますと、文化噴火は、諏訪之瀬島に残る記録では最大の噴火でした。
溶岩流出や山体崩壊などが起こり、住民は島を離れ、約70年間無人島となりました。
諏訪之瀬島の研究を続ける常葉大学(静岡県)の嶋野岳人准教授(火山地質学)によりますとと、溶岩や火山灰などの総噴出物量は、1億立方メートル級と推定されています。
雲仙・普賢岳(長崎県)噴火(1990~95年)の約1/2程度です。
文化噴火は御岳の南斜面での割れ目噴火から始まりました。
次第に火口からスオリア(黒い軽石)を噴出する準ブリニー式噴火に移り、溶岩流は西側にが慣れ、海に到達しました。
山体崩壊も発生し、崩壊物の大部分が海中に流れ込んだと考えられており、津波が発生した可能性もあります。
鹿児島地方気象台によりますと、御岳では平成25年8月26日に約1年半ぶりとなる爆発が発生しました。
爆発はその後も続き、9月末までに計22回ありました。
噴火警戒レベルは2が続いています。
嶋野準教授が最近の火山灰の成分を分析した結果、現在はマグマの上昇が文化噴火時に比べてゆっくりだということが分かりました。
桜島でも諏訪之瀬島でも、住民は火山の噴火に慣れてしまう傾向があります。
大噴火時に、いつもの噴火と同じような対応をすると危険を伴う恐れがあると、嶋野准教授は注意を喚起しています。

平成26年8月29日の南日本新聞によりますと、28日午後0時50分ごろ、十島村諏訪之瀬島の御岳が約1カ月ぶりに噴火しました。
噴煙は高さ2000メートルに達しました。
今回は空振は観測されませんでした。
2000メートルの噴煙は、2008年10月23日の爆発以来です。
御岳は今年28日までに空振を伴う爆発を41回観測しています。
現在、噴火警戒レベルは2(火口周辺規制)が継続中です。
火口から1キロの範囲で入山規制が行われています。