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統計

平成28年産鹿児島産水稲の生育および作柄概況

農林水産省九州農政局は、平成28年8月30日に
平成28年産水稲の8月15日現在における生育および作柄概況(九州)を公表しました。

・普通栽培水稲の生育は「平年並み」で推移しています。
・早期栽培水稲の作柄は、10a当たり予想収量428㎏です。
(注:10a当たり予想収量とは、1.70㎜ふるい目幅で選別された玄米の数量を言います)
作況指数は96で「やや不良」が見込まれます。
(注:作況指数とは、10a当たり平年収量に対する10a予想収量の比率のことです。
平成27年産から農家等が使用しているふるい目幅で選別された玄米を基に算出したもので、
九州においては、1.80㎜以上に選別された玄米を基に算出した数値となります。
従って、九州では、1.70㎜ふるい目幅での数量と、1.80㎜ふるい目幅での数量が出ることがあります)
農家等が使用しているふるい目幅ベース(1.80㎜)の10a当たり予想収量は416㎏(作況指数96)です。
作況指数と作柄の関係は以下の通りです。
作況指数 作柄
106以上  良
105~102 やや良
101~99 平年並み
98~95  やや不良
94以下  不良

・早期栽培水稲の作柄概況
1.生育について
茎数が平年並みに確保され、「平年並み」となりました。
しかし、草丈はやや短く、茎葉はやや軟弱な状況。

2.全もみ数について
県平均では穂数及び1穂当たりもみ数が平年並みとなり、「平年並み」となりました。
ただし、田植期の違いにより、地帯間で差がみられました。

3.登熟について
(注:登熟とは穀物や豆類の種子が次第に発育・肥大し、炭水化物やたんぱく質が集積されること)
県平均で「やや不良」となりました。
登熟期前半までは、日照不足及び風雨の影響が出ました。
登熟期後半は高温、一部地帯ではいもち病等の拡大の影響が出ました。

4.被害について
気象被害
生育期の長雨や日照不足の影響で、茎葉がやや軟弱であったため、風雨による倒伏が一部にありました。
登熟不良の原因として、生育期全般の気温が高く推移し生育期間が短縮されたこと、
出穂期の日照不足及び風雨の影響、登熟期後半の高温があげられます。

病虫害
平年に比べやや多い被害発生となりました。
いもち病、紋枯病及びカメムシの発生が一部の地帯でみられました。
出穂期前後に降雨が続き、適期防除のできなかったのが原因です。


・普通栽培水稲の生育状況

1.田植最盛期について
平年より1日早くなりました。
地帯別では、薩摩半島:平年並み、出水薩摩及び伊佐姶良:2日早い、大隅半島:1日早い。
稲の生育がやや早かった理由は、育苗期は曇雨天日が多く経過したものの、気温が高く推移したためと思われます。

2.生育について
県平均では「平年並み」で推移しています。
茎数は「平年並み」ですが、草丈はやや短かく茎はやや堅い状況です。
地帯間の生育に差がみられます。
茎数のやや少ない大隅半島の生育は「やや不良」となっています。

3.出穂済面積割合について
平均で平年並みの0%です。
出穂最盛期は平年並みの8月下旬が見込まれています。

4.被害状況について
気象被害
田植期の早い地帯で、分げつ期の日照不足による分げつ不足がみられるほか、
田植期の遅い地帯では梅雨明け以降が高温・多照で経過した影響で、後期分げつが旺盛となり、
無効穂の発生が懸念されます。
注:分げつとは(分けつともいう)稲・麦などの、根に近い茎の関節から枝分かれすること

病虫害
県平均では、平年並みの被害発生となっています。
スクミリンゴガイの食害がやや多くみられます。
田植え後、多雨で経過した影響です。
高温の影響で紋枯病の進展が懸念されます。