露地ビワの出荷不能、1月下旬の記録的寒波の影響大
平成28年5月10日の南日本新聞によりますと、
今年度の、鹿児島県産の露地ビワの出荷はほとんどできない状況です。
鹿児島市桜島地区や垂水市の露地ビワは、1月下旬の記録的寒波の影響を大きく受けました。
鹿児島県農産園芸課によりますと、積雪などの低温が長時間続いたことで、幼果が凍死し、実の生育が止まったのが原因です。
寒害による露地ビワの被害額は、3月28日現在で1億1615万円になっています。
垂水市では、ビワはふるさと納税の人気返礼品です。
今年はハウス栽培のもので対応しました。
鹿児島市中央卸売市場でも、県内産の露地物の入荷は例年の1割以下にとどまっています。
キロ平均単価も例年の倍近い、千円前後に値上がりしています。
ビワ産地日本一の長崎でも、露地ビワの状況は同じです。
平成28年2月4日の毎日新聞(西部版)でも、露地栽培のビワが被害を受けているとあります。
今年度の収穫量は平年に比べ約9割減、被害額は8億3685万円になると予想しています。
長崎県では露地ビワ被害は平成24年(2012)2月にも起きており、約7億円の被害が出ています。
農林水産省HPの統計情報では、
平成27年産びわの収穫量は3570トンで、長崎県が1050トン(29%)、千葉県が535トン(15%)、
鹿児島が298トン(8%)です。
3位から5位までは、香川県、和歌山県、愛媛県となっています。
JA鹿児島県経済連HPによりますと、
鹿児島県は、奄美大島など島嶼部で生産されるびわは、恵まれた温度条件のおかげで熟期が早く、
2月から出荷することができます。
また、桜島・垂水・指宿がびわの産地として知られています。