鹿児島国際大学リポジトリ
鹿児島国際大学リポジトリとは、教育・研究成果を収集・蓄積・保存し、
インターネットを通じて学内外に公開するシステムです。
http://www.iuk.ac.jp/repository/index.html
ここでは国際文化学部論集の中から、いくつかを紹介します。
第13巻第1号
長沢鼎の手紙の下書きとそこにこめられた思いと精神
森孝晴
長沢鼎とは、幕末の薩摩藩士で、薩摩藩英国留学生最年少者であり、のちに「カリフォルニアのブドウ王」と呼ばれた人物です。
この論文では、長沢鼎の日記の最期にある手紙の下書きから考察を進めています。
この日記は、2011年に長沢が没したサンタローザからいちき串木野市の職員が持ち帰った長沢関連資料のなかのひとつです。
第12巻第2号
南薩上之坊の十五夜行事の記録資料 ―上村巌「上之坊の十五夜」―
松原武実
南九州全域に、かつては独特の十五夜行事がありました。
現在でも、いくつかの地区では、過疎と少子化の影響でかなりの変化を受けながらも行事が継続されています。
この論文では、上村巌「上之坊の十五夜」を取り上げています。
この本は、昭和53年(1978年)に上之坊(かみのぼう)在住の上村巌氏が私家版として上梓したものです。
記録資料として重要なこの本は、前半が行事の細部にわたる説明で、後半は口説歌のの歌詞集となっています。
著者は、この記録資料をわかりやすく翻刻しています。
第12巻第4号
離島における新しい博物館活動のモデル構築へ向けて―鹿児島県三島村を対象として―
川宿田好見・平川ひろみ
この論文では、離島における博物館活動を実施するためのヒントとして、博物館での考古学の取り組みについて考察しています。
いくつかの博物館活動、たとえば貸出し用ティーチングパッケージ等を使った学校教育も紹介しています。
その上で、鹿児島国際大学考古学研究室のフィールドワークの場である三島村での博物館活動について論を進めています。