レーザー素子をインクジェットプリンターで作成
平成27年5月30日の南日本新聞によりますと、
九州大学大学院システム情報科学研究院のグループが、日産化学工業(東京)が開発した有機素材の液状化に成功しました。
5月29日付けの英国科学誌サイエンティフィック・リポーツの電子版に、レーザー素子の作成方法を発表しました。
作成したのは直径が約70ミクロン、厚さ約1ミクロンの円盤型素子です。
今回の作成方法の特徴は、常温、常圧下で作成が可能になったことと、
レーザー発生に必要な光エネルギーが従来の記録より22%削減できたことです。
既存の微小レーザー素子の作成は、大がかりな設備の下、刺激の強い薬品や高熱処理が必要でした。
九州大学のグループは、市販のインクジェットプリンターを改造したもので作成しました。
レーザー素子は、情報通信分野のビッグデータ用センサーなどへの利用が期待されており、
極小化・省エネ化の競争が激しくなっています。
鹿屋市出身の吉岡宏晃助教は、自然光の下でもレーザーを発生できる性能を目指したいと抱負を述べています。