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統計

2014年(平成26年)鹿児島県の気象(前半)

鹿児島地方気象台HPでは、観測・統計データを公表しています。
その中に、鹿児島県気象月報というものがあります。
これは、県内の月間の全般的な気象概況と県内気象官署、地域気象観測所などの気象観測成果を取りまとめたものです。
平均気温、降水量、日照時間だけでなく、生物季節観測もあります。
ちなみに、月報で掲載している観測値等は作成時点の速報値となっており、後日修正されることもあります。

県内の気象官署は、鹿児島地方気象台、名瀬測候所、阿久根特別地域気象観測所、枕崎特別地域気象観測所、
種子島特別地域気象観測所、屋久島特別地域気象観測所、沖永良部特別地域気象観測所です。

地域気象観測所は阿久根・出水・大口・紫尾山・さつま柏原・中甑・川内・溝部・八重山・東市来・牧之原・
鹿児島・輝北・大隅・加世田・吉ケ別府・志布志・喜入・鹿屋・肝付前田・枕崎・指宿・内之浦・田代・佐多・
種子島・中種子・上中・屋久島・尾之間・中之島・笠利・名瀬・喜界島・古仁屋・天城・伊仙・沖永良部・与論島です。
なお、気象庁は7月30日から宝島地域気象観測所(十島村宝島)を新設して、観測を開始しました。

2014年(平成26年)の気象月報から、1月~6月の気象概況を抜粋してみました。

1月の気象概況
上旬は、中頃にかけて高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、期間の終わりは、寒気の影響を受けて東シナ海側を中心にしぐれた。
中旬は、前半は、気圧の谷の影響を受けて曇りや雨の日が多かったが、後半は、高気圧に覆われて晴れの日が多かった。
期間を通して気温の低い日が多かった。
下旬は、はじめ冬型の気圧配置となり、寒気の流れ込みで山地を中心に雪が降った所があった。
その後は、高気圧に覆われて晴れの日が多かった。

1月の平均気温、降水量、日照時間の平年との比較
・月平均気温
鹿児島:高い
種子島:平年並
名瀬:平年並

・月降水量
鹿児島:少ない
種子島:かなり少ない
名瀬:かなり少ない

・月日照時間
鹿児島:かなり多い
種子島:かなり多い
名瀬:かなり多い

生物季節観測(鹿児島地方気象台観測)
種 類 うめ
現 象 開花
本 年 1月29日
平 年 1月31日
平年差 2日早い
昨 年 2月1日
昨年差 3日早い

上 旬:天気は数日の周期で変化した。
期間の終わりは、冬型の気圧配置となり寒気の影響を受けた。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、3日は気圧の谷の影響で、8日は低気圧の通過で雨となった。
9日は冬型の気圧配置となり寒気の影響で東シナ海側を中心にしぐれた。
10日は放射冷却の影響で今冬一番の冷え込みとなった。
奄美地方では、3日~5日と8日は低気圧や前線の影響で曇りや雨となった。
期間の終わりは冬型の気圧配置となり、寒気の影響で曇りや雨となった所があった。
平均気温は、薩摩・大隅、種子島・屋久島地方ではほとんどの所で平年を上回り、奄美地方では平年を下回った所が多かった。
降水量は、平年を下回った所が多かった。
日照時間は、すべての地点で平年を上回った。

中 旬:期間の前半は気圧の谷の影響を受けて曇りや雨の日があったが、後半は高気圧に覆われて晴れた日が多かった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、12日と14日、20日に気圧の谷の影響を受けて曇りや雨となった。
18日は寒気の影響で東シナ海側を中心にしぐれた所があった。
その他の日は高気圧に覆われて概ね晴れた。
奄美地方では、12日~14日と20日に気圧の谷の影響を受けて曇りや雨となった。
18日は、寒気の影響で曇りや雨となった。
なお、20日は喜界島で日最低気温5.6℃を観測し、「日最低気温の低い方から」の1月の極値を更新した。
平均気温は、すべての地点で平年を下回った。
降水量は、奄美地方の笠利と与論島を除いて平年を下回った。
日照時間は、屋久島地方の尾之間、奄美地方の中之島、名瀬を除いて平年を上回った。

下 旬:天気は数日の周期で変化した。
気温は期間の前半は平年より低く、後半は高かった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、21日は寒気の流れ込みでしぐれ、山地を中心に雪となった所があった。
25日と30日は前線、28日は気圧の谷の影響で曇りや雨となり、特に、30日は大雨となった所があった。
その他の日は、高気圧に覆われて、概ね晴れの天気となった。
なお、30日は阿久根で日降水量63.0㎜を観測し、「日降水量の多い方から」の1月の極値を更新したほか、
溝辺で1時間降水量18.5㎜を観測し、「日最大1時間降水量の多い方から」の1月の極値を更新した。
奄美地方では、期間のはじめは寒気の影響で、中頃は気圧の谷の影響により雨の降った日があったが、
その他の日は、高気圧に覆われて、概ね晴れの天気となった。
平均気温は、全ての地点で平年を上回った。
降水量は、薩摩・大隅地方では平年を上回った地点が多く、種子島・屋久島地方と奄美地方では全ての地点で平年を下回った。
日照時間は、全ての地点で平年を上回った。


2月の気象概況
上旬の前半や下旬は高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、
上旬の後半から中旬にかけて気圧の谷や低気圧の影響で曇りや雨の日が多く、
種子島・屋久島地方や奄美大島北部を中心に大雨となった所があった。
また、下旬の終わりには、九州付近を低気圧が通過し、大隅地方や種子島・屋久島地方を中心に大雨となった。
月平均気温は、ほとんどの地点で平年を上回った。
月降水量は、ほとんどの地点で平年を上回り、大隅地方や屋久島地方、奄美地方北部では平年の2倍以上の地点があった。
月日照時間は、ほとんどの地点で平年を上回った。

2月の平均気温、降水量、日照時間の平年との比較
・月平均気温
鹿児島:高い
種子島:平年並
名瀬:高い

・月降水量
鹿児島:多い
種子島:かなり多い
名瀬:かなり多い

・月日照時間
鹿児島:平年並
種子島:平年並
名瀬:多い

生物季節観測(鹿児島地方気象台観測)
すいせん
現象 開花
本年 2 月 1 日
平年 1 月 7 日
平年差 +25 25日遅い
昨年 1 月30 日
昨年差 + 2 2日遅い

たんぽぽ
現象 開花
本年 2 月22 日
平年 1 月24 日
平年差 +29 29日遅い
昨年 記載なし
昨年差 記載なし

もんしろちょう
現象 初見
本年 2月21日
平年 3月3日
平年差 10日早い
昨年 3月5 日
昨年差 12日早い

上 旬:期間の前半は高気圧に覆われて晴れの日が多く、後半は低気圧や気圧の谷の影響で雨の日が多かった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、期間の前半は高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、
はじめ気圧の谷の影響で、薩摩半島北部を中心に大雨となった所があった。
期間の後半は九州の南海上を東進した低気圧の影響で曇りや雨となり、屋久島地方を中心に大雨となった。
なお、2日に溝辺で日最高気温21.7℃を観測し、「日最高気温の高い方から」の2 月の極値を更新したほか、
4 日には輝北で11.4m/s(北西の風)、指宿で7.7m/s(北西の風)を観測し、「日最大風向・風速」の2 月の極値を更新した。
奄美地方では、期間の前半は、高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、後半は低気圧の影響で雨となった。
なお、2 日に中之島で日最高気温24.0℃、古仁屋で24.7℃を観測し、「日最高気温の高い方から」の2 月の極値を更新した。
平均気温は、すべての地点で平年を上回った。
降水量は、平年を上回った地点が多く、平年の5 倍近くに達した地点もあった。
日照時間は、平年を下回った地点が多かった。

中 旬:気圧の谷や前線の影響を受けて曇りや雨の日が多く、気温は平年より低かった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、気圧の谷や前線を伴った低気圧の影響を受けて曇りや雨の日が多く、
13 日と17 日~19 日は種子島・屋久島地方を中心に大雨になった所があった。
なお、15 日は指宿で7.8m/s(北北西)の最大風速を観測し、「日最大風向・風速」の2 月の極値を観測した。
奄美地方では、気圧の谷や前線の影響を受けて雨の日が多く、11 日~13 日と19 日は、奄美大島北部を中心に大雨となった所があった。
なお、19日は笠利で52.5 ㎜の日降水量を観測し、「日降水量の多い方から」の2 月の極値を更新した。
平均気温は、すべての地点で平年を下回った。
降水量は、平年を上回った地点が多く、中之島では平年の5 倍以上となった。
日照時間は、阿久根と中甑を除いて、平年を下回った。

下 旬:期間の中頃まで高気圧に覆われて概ね晴れたが、期間の終わりには低気圧の通過で大雨となった所があった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、
26 日から27 日にかけて雨が降り、大隅地方や種子島・屋久島地方を中心に大雨となった所があった。
なお、26 日は中甑で1 時間降水量36.0 ㎜、27 日は種子島で同51.0 ㎜を観測し、
「日最大1 時間降水量の多い方から」の2 月の極値を更新した。
奄美地方では、26 日から27 日にかけて低気圧の通過で雨となったが、その他の日は、高気圧に覆われて、概ね晴れの天気となった。
平均気温は、ほとんどの地点で平年を上回った。
降水量は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、ほとんどの地点で平年を上回った地点が多く、
奄美地方では全ての地点で平年を下回った。
日照時間は、全ての地点で平年を上回った。


3月の気象概況
高気圧と低気圧が交互に通り、天気は数日の周期で変化した。
13日と20日、29日から30日は九州南部付近を低気圧や寒冷前線が通過し、荒れた天気となった。
気温は上旬の後半から中旬の前半と下旬の前半に平年より低い日があったが、
下旬の後半は南からの暖かい空気の流れ込みで平年より高くなった。

3月の平均気温、降水量、日照時間の平年との比較
・月平均気温
鹿児島:平年並
種子島:平年並
名瀬:平年並

・月降水量
鹿児島:平年並
種子島:多い
名瀬:少ない

・月日照時間
鹿児島:多い
種子島:かなり多い
名瀬:多い

3月の生物季節観測(鹿児島地方気象台観測)
種類 つばめ
現象 初見
本年 3月4日
平年 3月6日
平年差 2日早い
昨年 2月17日
昨年差 15日遅い

種類 ひばり
現象 初鳴
本年 3月4日
平年 3月7日
平年差 3日早い
昨年 2月15日
昨年差 17日遅い

種類 うぐいす
現象 初鳴
本年 3月4日
平年 2月28日
平年差 8日遅い
昨年 3月5日
昨年差 3日遅い

種類 つばき
現象 開花
本年 3月 5日
平年 2月 6日
平年差  27日遅い
昨年 2月15日
昨年差 18日遅い

種類 さくら
現象 開花
本年 3月20日
平年 2月26日
平年差 6日早い
昨年 3月15日
昨年差 5日遅い

種類 いちょう
現象 発芽
本年 3月27日
平年 4月 1日
平年差 5日早い
昨年 3月26日
昨年差  1日遅い

種類 のだふじ
現象 開花
本年 3月29日
平年 4月 9日
平年差 11日早い
昨年 4月 4日
昨年差 6日早い

種類 さくら
現象 満開
本年 3月31日
平年 4月 4日
平年差 4日早い
昨年 3月26日
昨年差 5日遅い

上 旬:天気は数日の周期で変化した。
気温は期間の前半は平年より高く、後半は低かった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、高気圧に覆われて晴れの日もあったが、
期間のはじめと中頃及び終わりに低気圧や前線の影響で曇りや雨となった。
特に5日と8日は屋久島を中心に大雨となった所があった。
奄美地方では、低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多かった。
平均気温は、ほとんどの地点で平年を下回った。
降水量は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年を上回った地点が多かったが、
奄美地方では平年を下回った地点が多かった。
日照時間は、屋久島と奄美地方では平年を下回ったが、その他の地点は平年を上回った。

中 旬:天気は数日の周期で変化した。
気温は期間のはじめと中頃に平年を下回った。
ソメイヨシノ20日開花、平年より6日早く、昨年より5日遅い。
期間のはじめと中頃は高気圧に覆われて概ね晴れ、14日は冬型の気圧配置となり寒気が流れ込んだ。
13日と20日は低気圧が九州南部付近を通過し、種子島・屋久島地方を中心に荒れた天気となった所があった。
なお、11日は内之浦で最低気温-2.4度を観測し、「日最低気温の低い方から」の3月の極値を更新した。
また、13日は屋久島で日降水量334.5mm、1時間降水量100.5mmを観測し、
「日降水量及び日最大1時間降水量の多い方から」の3月の極値を更新した。
平均気温は、大口、尾之間を除いて平年を下回った。
降水量は、薩摩・大隅、種子島・屋久島地方では、平年を上回った地点が多く、奄美地方ではほとんどの地点で平年を下回った。
日照時間は、薩摩・大隅、種子島・屋久島地方では、ほとんどの地点で平年を上回ったが、奄美地方では平年を下回った。

下 旬:期間の前半を中心に高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、
後半は低気圧や前線の影響を受けて荒れた天気となった日があった。
期間の前半は、高気圧に覆われて晴れの日が多かったが、寒気の影響を受けて、平年より気温の低い日があった。
後半は、晴れの日もあったが、29日から30日にかけて前線が通過し、荒れた天気となった所があった。
低気圧の接近に伴い、南からの暖かい空気が流れ込み、気温は平年より高かった。
なお、26日は指宿で17.6℃を観測し、「日最低気温の高い方から」の、28日は川内で25.3℃、東市来で24.7℃を観測し、
「日最高気温の高い方から」の3月の極値を更新したほか、30日は天城で日降水量67.0mmを観測し、
「日降水量の多い方から」の3月の極値を更新した。
また、31日はソメイヨシノの満開を観測した。
平均気温は、名瀬と伊仙を除いて平年を上回った。
降水量は、平年を下回った地点が多かった。
日照時間は、全ての地点で平年を上回り、屋久島では平年の2倍以上となった。


4月の気象概況
上旬は高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、中頃、冬型の気圧配置となり寒気が流れ込んだ日があった。
中旬は高気圧と低気圧が交互に通過し、天気は数日の周期で変化した。
下旬は低気圧や前線、気圧の谷の影響で、期間のはじめと終りにぐずついた天気となった。
12日~13日、20日と28日は九州の南海上や九州南岸付近を低気圧が通過し、大雨となった所があった。
月平均気温は、薩摩・大隅地方では、平年を下回った地点が多く、種子島・屋久島地方と奄美地方では、全ての地点で平年を下回った。
月降水量は屋久島の尾之間や十島村の中之島以外の地点で平年を下回り、奄美地方では、半分以上の地点で平年比30%未満となった。
日照時間は薩摩・大隅地方では、平年を上回った地点が多かったが、
種子島・屋久島地方や奄美地方では、平年を下回った地点が多かった。

4月の平均気温、降水量、日照時間の平年との比較
・月平均気温
鹿児島:平年並
種子島:低い
名瀬:低い

・月降水量
鹿児島:少ない
種子島:少ない
名瀬:かなり少ない

・月日照時間
鹿児島:平年並
種子島:平年並
名瀬:少ない

4月の生物季節観測(鹿児島地方気象台観測)
種 類
現 象
本 年
平 年
平年差
昨 年
昨年差
種類 やまつつじ
現象 開花
本年 4月11日
平年 4月14日
平年差 3日早い
昨年 4月11日
昨年差 ゼロ

種類 きあげは
現象 初見
本年 4月15日
平年 4月15日
平年差± 0
昨年 4月 8日
昨年差 7日遅い

種類 しおからとんぼ
現象 初見
本年 4月27日
平年 5月 5日
平年差 8日早い
昨年 5月 2日
昨年差 5日早い

上 旬:薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、晴れた日が多く、奄美地方では期間のはじめと終りに雨となった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、
期間の中頃は冬型の気圧配置で寒気が流れ込み、放射冷却の影響で霜のおりた所があった。
奄美地方では、期間の中頃は高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、はじめと終りは低気圧の影響で雨となった。
平均気温は、全ての地点で平年を下回った。
降水量は、全ての地点で平年を下回った。
日照時間は、全ての地点で平年を上回った。

中 旬:期間のはじめと中頃は高気圧に覆われて晴れた日があったが、
期間の終りは低気圧や気圧の谷の影響でぐずついた天気となった。
期間のはじめと中頃は高気圧に覆われて晴れた日があったが、
12日~14日と17日~20日は低気圧や気圧の谷の影響を受けて、曇りや雨となった。
特に、12日~13日は、大隅海峡付近を低気圧が通過し、屋久島地方を中心に大雨となった所があった。
20日は、十島村付近を低気圧が通過し、中之島を中心に大雨となった。
なお、20日は中之島で日降水量135.5mmを観測し、「日降水量の多い方から」の4月の極値を更新した。
また、15日は放射冷却の影響で冷え込み、最低気温が平年よりかなり低い所があった。
平均気温は、ほとんどの地点で平年を上回った。
降水量は、平年を上回った地点が多かったが、奄美地方では中之島を除き平年を大きく下回った。
日照時間は、奄美南部の伊仙と沖永良部を除き平年を下回った。

下 旬:天気は数日の周期で変化し、期間のはじめと終りは、低気圧や前線及び気圧の谷の影響で、曇りや雨となった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、期間の中頃は高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、
21日~22日と27日~30日は、低気圧や前線及び気圧の谷の影響で曇りや雨の天気となった。
特に、28日は、低気圧が九州南岸付近を通過し、大雨となった所があった。
奄美地方では、期間の中頃を中心に晴れた日があったが、前線や気圧の谷の影響で雲が広がりやすく、曇りや雨の日が多かった。
なお、21日は中之島で最高気温25.5℃を観測し、「日最高気温の高い方から」の4月の極値を更新した。
平均気温は、平年を下回った地点が多かった。
降水量は、奄美北部の中之島を除いて平年を下回った。
日照時間は、全ての地点で平年を下回った。


5月の気象概況
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、上旬と下旬は高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、
中旬は低気圧や前線の影響を受けて曇りや雨の日が多く、大雨となった所があった。
気温は平年より低く、降水量は平年を下回った所が多かった。
また、日照時間は平年を上回った所が多かった。
奄美地方では、上旬の後半から中旬にかけて、低気圧や前線の影響を受けて曇りや雨の日が多く、大雨となった所があった。
上旬の前半や下旬は高気圧に覆われて晴れた日が多かった。
気温は平年より低く、降水量は平年を上回った所が多かった。
また、日照時間は平年を下回った。
なお、5月11日頃(平年と同日、昨年より1日遅い)梅雨入りしたと見られる。
平均気温は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年差-0.1~-1.0℃で、平年並から平年よりかなり低く、
奄美地方では、平年差-0.4~-1.1℃で、平年より低いか平年よりかなり低かった。
降水量は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比70~136%で、平年並から平年より多かった。
奄美地方では、平年比84~214%で、平年並から平年よりかなり多く、与論島と笠利では、平年の2倍以上となった。
日照時間は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比98~125%で、平年並か平年より多かった。
奄美地方では、平年比71~94%で、平年並から平年よりかなり少なかった。

5月の平均気温、降水量、日照時間の平年との比較
・月平均気温
鹿児島:低い
種子島:低い
名瀬:低い

・月降水量
鹿児島:平年並
種子島:平年並
名瀬:平年並

・月日照時間
鹿児島:多い
種子島:平年並
名瀬:平年並

5月の生物季節観測(鹿児島地方気象台観測)
種類 ほたる
現象 初見
本年 5月2日
平年 5月12日
平年差 10日早い
昨年 5月2日
昨年差 ±0

上 旬:九州南部では、高気圧に覆われて晴れた日が多かった。
奄美地方では、期間の後半は低気圧や前線の影響でぐずついた天気となった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、5日は気圧の谷の影響で、雨となった。
なお、7日は放射冷却の影響で、最低気温がさつま柏原で2.7℃、田代で4.2℃、喜入で6.0℃、内之浦で6.6℃、
阿久根で8.1℃、種子島で10.6℃を観測し、「日最低気温の低い方から」の5月の極値を更新した。
奄美地方では、期間の前半は高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、後半は低気圧や前線の影響で、曇りや雨の日が多かった。
特に、5日と8日は沖縄付近を低気圧が通過し、大雨となった所があった。
なお、2日に天城で最低気温13.7度を観測し、「日最低気温の低い方から」の5月の極値を更新した。
平均気温は、全ての地点で、平年差-0.8~-2.3℃で、平年より低いかかなり低かった。
降水量は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比1~20%で、平年よりかなり少なかった。
奄美地方では、平年比63~418%で、平年並か平年より多く、笠利では平年の4倍以上となった。
日照時間は、薩摩・大隅地方や種子島・屋久島地方では、平年比110~168%で、
屋久島地方で平年並の他は、平年より多いかかなり多かった。
奄美地方では、平年比66~95%で、沖永良部で平年より少ない他は、平年並となった。

中 旬:前線や湿った気流の影響で曇りや雨の日が多かった。
奄美地方は5月11日頃梅雨入りしたと見られる。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、期間の前半は高気圧に覆われて晴れた日もあったが、
12日と14日、20日は前線や湿った気流の影響で、大雨となった所があった。
奄美地方では、前線や湿った気流の影響で、曇りや雨の日が多く、11日~15日、18日と20日は大雨となった所があった。
なお、5月11日頃(平年と同日、昨年より1日遅い)梅雨入りしたと見られる。
平均気温は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年差+0.2℃~-1.1℃で、平年並か平年より低かった。
奄美地方では、平年差+0.4℃~-0.3℃で、平年並となった。
降水量は、全ての地点で、平年比131%~493%で、平年より多いかかなり多かった。
奄美地方の笠利、沖永良部、与論島では平年の4倍以上に達した。
日照時間は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比54%~73%で、
志布志で平年並、尾之間で平年よりかなり少ない他は、平年より少なかった。
奄美地方では、平年比37%~52%で、平年よりかなり少なかった。

下 旬:高気圧に覆われて概ね晴れた日が多かったが、26日は、前線の影響で大雨となった所があった。
薩摩・大隅地方と種子島・屋久島地方では、26日は、九州南部付近を前線が通過し、種子島・屋久島地方を中心に各地で大雨となった。
その他の日は、高気圧に覆われて概ね晴れの天気となった。
30日は、指宿で31.7度、31日は、さつま柏原で32.8℃、溝辺で31.1度の最高気温を観測し、
「日最高気温の高い方から」の5月の極値を更新した。
奄美地方では、22日と26日を中心に前線の影響を受け、曇りや雨の天気となった。
特に、26日は、前線の通過で大雨となった所があった。
期間の前半と終りは高気圧に覆われて概ね晴れの天気となった。
平均気温は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年差-0.4~+0.9℃で、
内之浦で平年より低い他は、平年並か平年より高かった。
奄美地方では、平年差-0.8~0.0℃で、平年並か平年より低かった。
降水量は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比49~144%で、概ね平年並の地点が多かった。
奄美地方では、平年比13~86%で、与論島で平年並の他は、平年より少ないかかなり少なかった。
日照時間は、全ての地点で、平年比102~147%で、沖永良部と古仁屋で平年並の他は、平年より多いかかなり多かった。


6月の気象概況
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、上旬の後半から中旬の前半は高気圧に覆われて晴れた日もあったが、
その他の日は、低気圧や台風第7号、梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多く、大雨となった日があった。
平均気温は全ての地点で平年を下回り、降水量は平年を上回った地点が多かった。
また、日照時間は全ての地点で平年を下回った。
奄美地方では、前線や台風第7号からの湿った気流、梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多く、大雨となった日があった。
平均気温は全ての地点で平年を下回り、降水量は全ての地点で平年を上回った。
また、日照時間は全ての地点で平年を下回った。
月平均気温は、平年差-0.4~-1.5℃で、全ての地点で、平年より低いか、平年よりかなり低かった。
月降水量は、薩摩・大隅地方では、平年比76~175%で、概ね平年並から平年よりかなり多く、
奄美地方では、平年比146~247%で、平年より多いかかなり多かった。
日照時間は、平年比48~86%で、全ての地点で、平年より少ないか、平年よりかなり少なかった。

6月の平均気温、降水量、日照時間の平年との比較
・月平均気温
鹿児島:低い
種子島:かなり低い
名瀬:かなり低い

・月降水量
鹿児島:多い
種子島:かなり多い
名瀬:多い

・月日照時間
鹿児島:少ない
種子島:かなり少ない
名瀬:かなり少ない

6月の生物季節観測(鹿児島地方気象台観測)
種類 あじさい
現象 開花
本年 6月9日
平年 5月29日
平年差 11日遅い
昨年 5月31日
昨年差 9日遅い

上 旬:期間の前半と期間の終りは低気圧や前線、湿った気流の影響で、大雨となった所があった。
九州南部は6月2日頃梅雨入りしたと見られる。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、期間のはじめや後半は高気圧に覆われて晴れた日もあったが、
2日~4日は九州南部付近を動きの遅い低気圧が通過し、大隅地方や種子島・屋久島地方を中心に大雨となった。
また、10日は奄美付近を前線が北上し、種子島・屋久島地方を中心に大雨となった。
なお、6月2日頃(平年より2日遅く、昨年より6日遅い)九州南部は梅雨入りしたと見られる。
奄美地方では、期間のはじめや後半は高気圧に覆われて晴れた日もあったが、
2日~3日は九州南部付近を通過した低気圧から延びる前線や湿った気流の影響で大雨となった所があった。
また、10日は奄美付近を北上した前線や湿った気流の影響で大雨となった所があった。
平均気温は、薩摩・大隅地方では、平年差(-0.4~+0.8℃)で、平年並~平年よりかなり高く、
奄美地方では、ほとんどの地点で平年並であった。
降水量は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比80~278%で平年並~平年よりかなり多く、
種子島の上中では、平年の3倍近くとなった。奄美地方では、平年より少ない~平年より多かった。
日照時間は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比54~108%で、平年よりかなり少ない~平年より多く、
奄美地方では、平年比84~126%で平年並であった。

中 旬:梅雨前線や低気圧、台風第7号の影響で曇りや雨の日が多かった。
薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、期間の前半は高気圧に覆われて晴れた日もあったが、
期間の後半は、梅雨前線や低気圧、台風第7号の影響を受けて、曇りや雨となった。
17日は、十島村付近を通過した台風第7号からの湿った気流と低気圧の影響で大雨となった。
奄美地方では、梅雨前線や湿った気流、台風第7号の影響で、ぐずついた天気となった日が多かった。
特に、11日は熱帯低気圧からの湿った気流や前線の影響で、
14日~17日は梅雨前線や台風第7号からの湿った気流の影響で大雨となった所があった。
なお、16日は、伊仙で日降水量176.5mmを観測し、「日降水量の多い方から」の6月の極値を更新した他、
日最大1時間降水量88.5mmを観測し、「日最大1時間降水量の多い方から」の通年の極値を更新した。
平均気温は、全ての地点で平年差-0.7℃~-1.7℃で、平年より低いか、かなり低かった。
降水量は、薩摩・大隅地方、種子島・屋久島地方では、平年比29%~91%で、平年並か平年より少なく、
奄美地方では、平年比74%~210%で、平年より多いかかなり多かった。
日照時間は、全ての地点で平年比41%~99%で、平年並から平年よりかなり少なかった。

下 旬:九州南部から南西諸島付近に梅雨前線が停滞し、曇りや雨の日が多かった。
薩摩・大隅地方と種子島・屋久島地方では、梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多く、21~22日と26~27日は大雨となった。
なお、27日は、肝付前田で日降水量268.5mm、田代で日降水量238.0mmを観測し、「日降水量の多い方から」の6月の極値を更新した。
また、肝付前田で1時間降水量75.0mmを観測し、「日最大1時間降水量の多い方から」の通年の極値を更新した。
奄美地方では、梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多く、期間の前半を中心に大雨となった日があった。
平均気温は、平年差-0.6~-2.8℃で、全ての地点で、平年より低いか、かなり低かった。
降水量は、平年比97~690%で、大口と紫尾山で平年並の他は、平年より多いか、かなり多かった。
奄美地方の古仁屋では平年の約7倍の降水量となった。
日照時間は、平年比8~86%で、全ての地点で、平年並から平年よりかなり少なかった。