日銀の鹿児島県金融経済概況(2013年12月発表)
日本銀行鹿児島支店HP(2013/12/16)によりますと、鹿児島県の景気は、持ち直しの動きが拡がっています。
観光面が高水準を維持するなど、最終需要が底堅く推移しており、生産も下げ止まっています。
個人消費に関しては、小売面では、耐久消費財に多少弱めの動きがみられますが、非耐久消費財は総じてみれば底堅い動きを続けています。
観光面に関しては、全体としては高水準で推移しています。
小売動向に関して
10月は上旬に気温が高めに推移し衣料品の販売が伸び悩んだこともあり、大型小売店販売額は前年を下回りました。
11月は、既存店を中心に競合激化の影響を指摘する声が聞かれましたが、後半にかけて衣料品が持ち直しました。
高額商品や催事の販売好調に加え、新規出店等による底上げも続くなど、総じてみれば底堅い状況が続いています。
10-11月の乗用車新車登録台数(含む軽自動車)は、エコカー補助金終了による反動減が一巡する中、新型車投入効果等から前年を上回りました。
家電販売は、全体としては引き続き低調の域を脱していませんが、白物家電に持ち直しの動きがみられています。
10月の主要ホテル・旅館宿泊客数は、台風による予約キャンセル等の影響もあって、全体では前年を下回りました。
11月の日本銀行鹿児島支店ヒアリング先のホテル・旅館の宿泊状況は、国内観光客の入り込みが堅調です。
一部では外国人客が前年より増加しているとの声も聞かれるなど、全体としては高水準で推移しています。
主要観光施設入場者数をみると、10月は台風の影響により入り込みが落ち込んだこともあって、前年を下回りました。
11月については、団体ツアー客が減少しているとの指摘もありますが、個人・グループ客の入り込みが堅調なほか、一部では外国人客が増加しているとの声もあります。
公共投資に関して
堅調に推移しています。
10月の公共工事請負金額は、前年の大型工事発注の反動から市町村を中心に前年を下回りました。
13年度累計(4-10月)では引き続き前年を上回る水準にあるなど、堅調に推移しています。。
住宅投資に関して
増加しています。
10月の新設住宅着工戸数は、貸家、分譲(主としてマンション)を中心に、4か月連続で前年を上回りました。
生産に関して
下げ止まっています。
9月の鉱工業生産指数(季節調整済)は、全体では概ね前月比横ばいとなりました。
足許までの動きをみると、食料品や情報関連機器が総じて横ばい圏内で推移するなかで、建設関連では民需を中心に堅調に推移しており、全体としては下げ止まっています。
雇用環境に関して
依然として厳しく、改善の動きもやや鈍化しています。
10月の有効求人倍率(季節調整済)は、0.71倍と3か月連続で前月比低下しました。
新規求人数は、小売業が減少しましたが、サービス業や運輸業・郵便業などが増加したことから、全体では前年並みとなりました。
新規求職者数は、自己都合離職者と事業者都合離職者を中心に、前年を1割弱下回りました。
この間、常用雇用者数と現金給与総額は、前年を下回りました。
金融に関して
預金、貸出金とも前年を上回って推移しています。
貸出金の動きについて
個人向けは、住宅ローンを中心に、法人向けは、金融機関の積極的な貸し出し姿勢を映じて、医療・福祉業向けを中心に、それぞれ前年を上回って推移しています。
この間、再生可能エネルギー向け貸出も一部に見られます。
貸出約定平均金利は、緩やかな低下が続いています。
企業倒産について
11月の倒産件数は4件でした。